2017年9月21日木曜日

生産背景紹介 [紀南メリヤス] [本多染工]

本日もやってまいりました。atelier comoptiブログ恒例の、興味がある方と無い方で真っ二つに分かれる生産背景紹介シリーズです。

今回は、2017-18AW新作であり、パリ展でも好評を博したEG FINE BLENDED CASHMERE ミラノリブ のニッターさんである[紀南メリヤス]さんと、染色加工整理をお願いした[本多染工]さんです。

どちらも国内はもとより海外のビッグメゾンから名指しで依頼がくるような技術をもった工場さんです。

[紀南メリヤス]さんは1930年創業。和歌山に編み工場をもつニッターさんです。

80年かけて培った技術から生み出される編地は、細かい風合いのリクエストにも応えてくれます。

どちらかというとカジュアル目の生地が得意で、欧州ビッグメゾンからの信頼も厚いです。


こうやって眺める丸編み機の姿は圧巻です。一台一台ビニールシートで仕切り、外からの異素材糸や異色糸、ホコリの混入を防いでいます。

お客様の要望に応えるため、手作業で機械を改造、改良している部分も多いですが、最近は扱える職人さんが減ってきています。



[本多染工]さんは葛飾区に加工所をもつ、都内では珍しい染色加工整理の工場さんです。

昔は都内にも数多くの加工所さんがあったと聞いていますが、今は数えるほどしか残っていません。

その中でも今も活気をもって(最も活気があるのは社長の本多さんが醸し出すオーラかと)稼働されている工場さんです。

キレイに整えられた加工所内

生地の水洗い中です。よく見ないと分かりませんが、円筒に編まれた生地の内部に下部から空気を飛ばしながら洗っています。後のセットの安定化や簡易化にかなり重要だそう。

こちらはバイオ加工中

生地の乾燥機が何種類もあり、求める風合いによって乾燥機を使い分けています。「この乾燥機とあっちの乾燥機の違いが分かるか!?良く見てみろ!」と本多社長に力強くプチクイズを出されますが見た目では全く分かりませんでした。。。精進します。。。

温度管理もしっかりした色の調合現場

今時珍しい、ウール高混率のニットの製品染めを出来る釜
本多さんは元々こちらが本業だったとのこと。ウール混の素材の風合い出しには定評がある訳です。

本多さんは地方の大規模工場のような規模ではなく、釜や乾燥機も多くはありませんが、細かく種類が豊富で、本当に微妙すぎる風合いの違いに拘って加工をしているのが良く分かりました。

柔軟系の加工も長持ちしないと意味がないと、試行錯誤を重ねながら今の樹脂系の加工レベルにいきついたとのことです。

よくある家庭用洗濯に用いる柔軟剤に毛が生えたような柔軟加工ではなく、より心地よい風合いを長持ちさせる溶剤はとても取り扱いが難しいとのこと。

着こんでいって初めてその良さが分かります。


恒例の生産背景紹介シリーズ、如何でしたでしょうか?

一点だけお断りしておきたいのは、こうやってご紹介出来る高いレベルの生産背景で作っているから良い生地なんです!!と言いたいわけではありません。

なんとなく日々商品を着こんでいくうちに、生地に由来する着心地の良さが続くけど何でだろう??なんて思って下さった時の「答え合わせ」として、こういった紹介はこれからも続けていきたいと思っています。

無論、このような生地を商品にしたいと思って頂いた業界関係者様から、こんな高い技術をもった工場さんに少しでも良いオーダーが入っていくような循環が出来ていけばとも考えております。



2017年6月28日水曜日

新作リリース [FLUFFY] 21/-CSYムラ糸天竺 S/S Tシャツ



新しい素材でTシャツが出来上がりました。

CSYムラ糸独特のテンションと風合いを活かし、[ふんわりもちもち]をパンではなくTシャツの着心地にて感じて頂ける逸品です。

[糸使い、編み]
21/-CSYムラ糸天竺 14G 天竺編み 綿98%/PU2% 編み=東紀繊維様
※CSYとはコアスパンヤーンの略称で、繊維の中心に別の原料をくるむように紡績された糸です。

[仕上げ]
ムラ糸のざっくり感を楽しんで頂くため、余計な加工無し。
生地洗い×タンブラーのみ。

[カラー]
atelier comoptiでは初展開の杢グレー 1色のみ展開

[特徴]
21/-CSYのムラ糸を、適度な伸縮性とコシをもたせるために最適な14Gで編み上げてあります。
糸の太さ、ムラ感、コアのPUの伸縮性と編み機の選定が相まって、地厚(生地目付250g超/㎡)でふかふかな生地なのに重さを感じず、ドライで、かつ身体へのフィット感が心地良い生地感に仕上がりました。着こむ度に着用者の体型に馴染んでいきます。

肌触りの滑らかさを追求したSTELLAR CONFLICT天竺とは求めた質感のベクトルが異なりますが、耐久性があり長くご愛用頂ける生地に仕上げたという点では共通しております。

嵩高な糸で編み地にしてありますので、通常の杢グレーのTシャツより汗染みが目立ちにくくなっております。
(完全に汗染みが見えなくなるわけではありませんのでご了承下さい)

CSY糸自体オリジナルでの紡績ロットが多大なこともあり、糸色や糸番手含めてこのタイミングでしか作れませんでした。関係各位様のご協力のおかけて、何とか生地にすることが出来ました。

Tシャツのパターンは、STELLAR CONFLICT天竺 S/S Tシャツをベースに、首回りはタイトに(タイトと言っても、衿のフライスにもCSY糸を使っているので、詰まり過ぎず心地良いフィット感)、身頃周りは少し余裕を(全体的に少し大きく)持たせた作りにアレンジしています。少しだけオーセンティックな型に振りました。



皆様、宜しくお願い致します。


2017年5月22日月曜日

再入荷 USAコットン16/-吊り編み天竺×自然建て琉球藍染めポケットTシャツ

在庫切れしていたTシャツがWEBショップに再入荷致しました。

USAコットン16/-吊り編み天竺×自然建て琉球藍染めポケットTシャツ


SORA(薄藍)

 AI(濃藍)

今年は琉球藍の原料が不作の年でしたが、原料元、工房さんのご協力で少量のみ再入荷させることが出来ました。

全サイズ欠けずに揃っていることは稀ですので、この機会に是非お楽しみ下さい。


皆様、宜しくお願い致します。

atelier comopti WEBショップ

2017年5月17日水曜日

雑誌掲載のお知らせ Begin 2017年7月号


5月16日(火)発売のBegin7月号内、「日々のTシャツ考」特集ページ内にSTELLAR CONFLICT S/S Tシャツが掲載されました。

当ブランドのTシャツ以外も興味深いTシャツが盛りだくさんですので、是非お手に取って見て下さい。

自前のTシャツだけ、写真からしてただならぬ雰囲気があるなと感じてしまうのは、身内だからこと感じてしまうご愛敬の部分ですね。

もう夏はすぐそこですので、さすがのタイミングと特集だなと。

また、こんな無名のブランドを見出して下さって感謝しております。

皆様、宜しくお願いします。

2017年1月17日火曜日

2017-18AW atelier comopti exhibition in Paris

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。

本年のテーマは[見直し]です。

当ブランドが賛否両論頂きながら、[究極]と銘打ってリリースした商品たちを更にブラッシュアップしていきたいと思っています。

生地や型を見直すということではなく、例えば品質表示の位置(少しでも着用時ストレスが無い位置は本当に現状の付け位置なのか)や、プレス、仕上げ等。

細かい部分を見直し、もっと長く愛用頂けるものにしていきます。

さて

シーズン恒例のパリ展示会が迫ってまいりました。

会期は1月19日~となります。

生地の作り込みにに時間がかかり、お披露目が予定より1シーズン遅れてしまったこちらも、満を持して展示致します。

EG FINE BLENDED CASHMERE ミラノリブ タートルネック L/S


本年も、妥協のないモノ作りをしていきます。皆様、宜しくお願い致します。

2016年11月16日水曜日

新作入荷 STELLAR CONFLICT天竺 L/S(9.5分袖) Tシャツ






究極のTシャツに長袖(9.5分袖)Tシャツが仲間入りしました。

素材はSTELLAR CONFLICT天竺(半袖同様)です。

既に半袖のTシャツをご愛用頂いている方も多いとは存じますが、長袖のリリースまでかなり時間がかかってしまい申し訳ありませんでした。

ただ袖を長くしただけの商品にするつもりはなく、どのような形にすればこの素材にあった型になり、かつ1枚で着てもサマになり、インナーで着ても心地良くキレイに見えるかを追求致しておりました。

例えば、衿ぐりは前身側が折り返して細二本針、後ろ身側は空ロックを入れた後に共地バインダー仕様にし、前から見た時のエレガントさと総合的な耐久性の両立を目指しました。

例えば、裾は直線ではなく1cmという微妙なラウンドを入れて、着用時のバランスを取っています。

半袖同様、長く、心地良くご愛用頂ける商品になりました。

皆様、宜しくお願い致します。

atelier comopti オンラインショップ


参考  STELLAR CONFLICT天竺 S/S(半袖) Tシャツの商品詳細はこちら

2016年11月4日金曜日

新しい素材が出来上がりました。 EG FINE BLENDED CASHMERE ミラノリブ


新しい素材が出来上がりました。

繊維の宝石と呼ばれるカシミヤをふんだんにブレンドし、独特の柔らかさ、ヌメ感、温かさを感じることが出来る逸品です。

カシミヤ混のニット(所謂セーター)でウォッシャブルを謳う生地、商品は多々ありますが、普通に家庭洗濯、吊り干しに対応出来る衣服はそうそうありません。

その点を糸の使い方や原料、仕上げを工夫して改良を重ねました。

家庭洗濯、吊り干しでも型崩れや風合いの変化を極力抑え、長く心地良くご愛用頂ける生地が出来上がったと自負しております。

[糸使い]
20/-のスーピマ綿カシミヤブレンド(C80/CA20)の糸を肌に当たる表裏に使用
生地の型崩れ防止や、心地良い包容感、キックバックを感じれるよう、繋ぎの糸には50Dのウーリーナイロン糸を使用

[編み]
30インチ18ゲージ
和歌山の老舗ニッターさんである紀南メリヤスさんで編んで頂きました。

[染色、仕上げ]
毛混ニットの染色と風合い出しと言えばここ!であろう本多染工さんにて染色、仕上げをしています。
本多染工さんだからこそ出来る、洗っても長持ちする樹脂系の柔軟剤で、スーピマ綿とカシミヤ本来の肌触りを最大限に活かして仕上げて頂きました。

製品としてリリース出来る日を楽しみにお待ち頂けると幸いです。


おまけ
カシミヤ混の糸としっかり向き合ってみて分かったのは、混紡糸のカシミヤ混率が10%の糸と20%の糸では、風合いがまっっったく異なります。値段もまっっったく異なります。

本生地は20%の糸を使用しているのですが、この風合いを出すには譲れない部分でした。

[カシミヤ混]と一口で言っても、カシミヤのクラスや混率で全然風合いは違ってくるので、そういった目線で街中のカシミヤ混衣類をチェックしてみるのも楽しいですよ~